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    2026/10/15

    <南千住> ピラティスで身体が変わるのはなぜ?―身体の使い方が変わるメカニズム

    東京都荒川区・台東区の皆様,こんにちは.茂澤メディカルクリニック リハビリテーション科 作業療法士の伊藤です。

    いつも当院のピラティス教室をご利用いただきありがとうございます。

    「ピラティスをすると姿勢が良くなる」
    「体幹が強くなる」
    「肩こりや腰痛が楽になる」

    ピラティスについてこのような説明を聞いたことがある方は多いと思います。

    では、なぜピラティスを続けると身体の動きや姿勢が変わっていくのでしょうか。

    単純に「筋肉が鍛えられるから」だけではありません。

    今日は少し長くなりますが、ご関心のある方はぜひお付き合いください。

    ピラティスで身体が変化する背景には脳と身体の感覚、そして運動の学習が関係しています。

    1.身体は「脳がつくった地図」をもとに動いている

    私たちは自分の身体がどこにあり、どのように動いているのかを常に脳で感じ取っています。

    例えば、目を閉じても、

    「右腕がどこにあるか」
    「膝が曲がっているか」
    「背中が丸くなっているか」

    ある程度わかります。

    これは筋肉や関節、皮膚、内耳などから入ってくるさまざまな感覚情報を脳が統合しているからです。

    ところが運動不足や長年の同じ姿勢、痛み、ケガなどによって身体を動かす機会が減ると、この「身体の地図」が曖昧になることがあります。

    すると、

    「自分ではまっすぐ立っているつもりなのに傾いている」
    「肩に力が入っていることに気づかない」
    「左右で動かしやすさが違う」

    といったことが起こります。

    ピラティスでは単に筋肉を使うだけではなく、自分の身体がどこにあり、どのように動いているのかを感じながら動くことを大切にします。

    これが身体を変えていくための重要な第一歩になります。

    2.「正しい動き」を繰り返すことで脳が学習する

    身体の動きは、毎回ゼロから考えて行っているわけではありません。

    歩く、立つ、しゃがむ、腕を上げるといった動作は、これまでの経験によって脳にある程度自動化されています。

    そのため、長年同じ動き方をしているとそれが自分にとっての「普通の動き」になります。

    例えば、

    腰を反って立つ
    肩をすくめて腕を上げる
    片脚に体重をかけて立つ
    お腹に力を入れすぎて呼吸が浅くなる

    といった動きも本人にとっては違和感がない場合があります。

    ピラティスでは、こうした無意識の動きを一度ゆっくり確認し、より効率的な動き方を練習していきます。

    そして、それを何度も繰り返すことで脳は少しずつ新しい動き方を学習していきます。

    つまり、ピラティスは筋肉を鍛えるだけではなく、「身体の使い方を再学習する運動」とも考えることができます。

    3.筋肉が「使える」ことと「使い方を知っている」ことは違う

    筋力があるからといってその筋肉を上手に使えるとは限りません。

    例えば腹筋が十分に強い人でも、立ったり歩いたりするときに必要以上に腰や首に力が入っていることがあります。

    反対に筋力がそれほど強くなくても、必要な場面で必要な筋肉を適切に使える人は効率よく身体を動かすことができます。

    大切なのは、

    「どれだけ強いか」だけではなく、「いつ、どのくらい、どのように使うか」

    です。

    ピラティスではゆっくりとした動きの中で身体をコントロールすることで、この「使い方」を練習していきます。

    4.呼吸も身体の状態に影響する

    ピラティスで呼吸を大切にする理由も単に酸素を取り込むためだけではありません。

    呼吸は、胸郭や肋骨、背骨、腹部などの動きと関係しています。

    また、呼吸の仕方によって身体の緊張状態も変化します。

    常に力が入っている人は呼吸も浅くなりやすく、

    「肩が上がる」
    「首が緊張する」
    「胸郭が動かない」

    といった状態になることがあります。

    そこで、無理に身体を動かそうとするのではなくまず呼吸を利用して身体の緊張を少し緩める。

    そこから動きを始めることで今までとは違う身体の使い方を経験できることがあります。

    5.「動かすこと」だけでなく「感じること」も大切

    ピラティスでは、

    「お腹に力を入れてください」
    「背骨を長くしましょう」
    「肩を下げましょう」

    など、身体への意識を向けることがあります。

    しかし、本当に大切なのはインストラクターに言われた形を作ることだけではありません。

    「今、どこが動いているのか」
    「左右で違いはあるか」
    「力が入りすぎていないか」
    「動かした後に身体の感じ方がどう変わったか」

    こうした身体からの情報を自分自身で感じ取ることです。

    身体の感覚が増えてくると、自分で動きを調整する能力も高まっていきます。

    これはピラティスの大きな特徴の一つです。

    6.痛みがある場合は、無理に動かせばよいわけではない

    ここはとても重要なポイントです。

    「痛くても動かせば、そのうち良くなる」

    とは限りません。

    痛みが強い状態では身体は防御的になり、筋肉が過剰に緊張したり、動きを小さくしたりすることがあります。

    その状態で無理に運動を続けると、

    「動く=痛い」

    という経験を繰り返してしまう可能性もあります。

    そのため、痛みが強い場合にはまず痛みの原因を確認し、必要に応じて医療機関などで適切な評価や治療を受けることが大切です。

    痛みが落ち着いてから、

    「安心して動ける」
    「痛みなく動ける」
    「少しだけ動かしてみる」

    という経験を積み重ねていく。

    その中で、少しずつ身体の動かし方を取り戻していくことが重要です。

    7.身体が変わるのは「一回のレッスン」ではなく学習が積み重なるから

    ピラティスをすると、その場で身体が軽くなったり、姿勢が変わったりすることがあります。

    これはとても良い変化です。

    しかし、それがそのまま長期的な変化になるとは限りません。

    人間の身体は、普段行っている動きに戻ろうとします。

    だからこそ、

    「その場で身体が変わった」から「普段の生活でも自然に変わった」へ

    進んでいくことが大切です。

    繰り返し練習し、さまざまな動作の中で新しい身体の使い方を経験することで、少しずつ新しい動きが自分のものになっていきます。

    8.ピラティスで目指したいのは「正しい姿勢」だけではない

    ピラティスというと「良い姿勢を作る」というイメージが強いかもしれません。

    しかし、本当に大切なのはいつでも同じ姿勢を維持することではありません。

    立つ、座る、歩く、しゃがむ、振り向く、手を伸ばす。

    生活の中では、さまざまな動きが必要です。

    そのときに、

    状況に合わせて身体を自由に動かせること。

    そして、

    必要なときに必要な筋肉を使い、必要がないときには余計な力を抜けること。

    これこそが身体の「使いやすさ」につながります。

    ピラティスは「身体を鍛える」だけではないのです。

    ピラティスで身体が良くなるメカニズムをまとめると、

    感じる
    ↓
    気づく
    ↓
    動かしてみる
    ↓
    新しい動き方を経験する
    ↓
    繰り返す
    ↓
    脳と身体がその動きを学習する
    ↓
    日常生活でも自然に使えるようになる

    という流れがあります。

    だからこそピラティスは単なる筋力トレーニングではありません。

    身体の感覚を取り戻し、自分の身体を知り、より効率的な動き方を学習していく。

    その積み重ねによって姿勢や動作、身体の使いやすさが少しずつ変わっていくのです。

    「身体を変える」のではなく、「身体の使い方を変えていく」。

    それがピラティスによって身体が良くなっていく大きな理由の一つなのだと思います。

    ≪茂澤メディカルクリニック南千住 ピラティス教室≫

    ☆土曜日 A:13:30~、B:15:30~、火曜日 15:00~ 
     
    ☆茂澤メディカルクリニック 6F

    ☆1レッスン60分、3名まで ※完全予約制

    ☆受講費用:3000円(税込み)

    ☆インストラクター:Crowne Pilates Basic Mat Instructor 伊藤結子・篠原和子

    お問い合わせはこちらから↓

    https://lin.ee/B9r6xCC

    リハビリテーション科 
    作業療法士 伊藤

    監修 茂澤幸右 (茂澤メディカルクリニック南千住 院長)